現時点での負債分と勉強の質を正確に見積もるとリソースの無駄を減らせますが、中学受験という戦争においてはリソース管理をしている場合ではない気もします。改善を望むなら、リソースを過分に突っ込むか、その辺を見極めしてくれる先生に依頼すればよしなにしてくれそうではあるのですが、実際はどうなのでしょう。
十分なリソースを投じましょう
SAPIX夏期講習マンスリーテスト結果がもう出てた。夏休み、徹底的に算数にリソース突っ込んだ(金も含め)成果が出て、偏差値大きく上昇。
親としてもPDCAしっかり回して適切な課題を繰り返しさせれば結果になることを体感。極めてビジネス的な管理手法が効くので、中学受験の支援は父親が向いてるかと。— きよ (@kiyo_elfuturo) August 29, 2018
夏期講習の頑張りは3か月後に出ると良く言われますが、正直なところ、算数に十分なリソースを投じると夏期講習のマンスリーテストでも結果がすぐ出ると思います。例年、夏期講習は課題が膨大が故に全体の練度が低くてほとんどの子が消化不良で終わっていることが明確ですから、当然の結果だとしか思えません。他の科目に余裕がないと、なかなかできないことではありますが。
実際の現場では、現状の分析(根本的な学力や定着度、何が問題でどこを改善する必要があるか)ができていないケースが多いでしょうから、どうしても負債を軽く見て戦力の逐次投入をしてしまい、ジリ貧になって負けていくケースが多いのではないかと思います。
テストの減点部分は氷山の一角でしかないのですが、海の中の残りの10倍もの氷の山に気付いている方がそんなにいらっしゃるとはとても思えません。
当たり前が結局一番難しい
呟きの方は海の中の氷にまで対策したから成功したという、ただただ当たり前のことでしかないように見えます。もっとも、その当たり前のことが一番難しいので、よく実行できたなと感心するばかりです。
私も十分な時間を頂けることが滅多にないので、中学受験でも一度くらいはマンスリーテストの全範囲の指導&自学内容への介入くらいはやってみたいですね。今回のテストでしたら相当な変化を出せただろうと思います。こういうのは事前から畑を耕していないと色々間に合わないものなので、相当な水準で色々投じたのでしょう。
勉強の質の改善はできているのでしょうか
実際のところ、中学受験の子で勉強の質の改善にまで手が入っているケースはどの程度あるのでしょう。保護者様方がある程度以上の(中受の小5の内容まで詰まらない)水準で勉強が見れるケース以外はそこまでできていないのではないかと感じているので、早期に対策すると効果が大きいのではないかと思います。
対策を行うと、かなり根本的に、色々ひっくり返るくらいには手を入れられるように思います。問題は、目先のテストの点数にはそこまで明らかな効果が出てこないところですけれども。(これがどうしようもなく致命的とも言えますが)
普段のテストの内容を見る限り、解法暗記の勉強の方が目先の点数は確実に良くなります。そういう状態だと土台から固める勉強を選ぶご家庭様がそんなにいらっしゃるとは思えないので、難しいところですよね。
公立中の場合
公立中の子でも定着度9割まで持っていける時間を頂けるケースはなかなかありませんが、頂けた場合はテストで9割程度は当然ですが苦もなく取れるようになります。もっとも、私の見ている範囲ですと基礎学力の低い(小学生の時に勉強しなさすぎの)子が多いので、軽く20周は覚悟して頂く必要はありますけれども。
根本的に考える力のない(それまで考えてきていない)子ですと、周回を重ねる必要があるので、保護者様が思う何倍以上も大変です。
5周で定着する子なんて私から見たら天才と言える水準ですが、流石にこの田舎でその学力水準の子に家庭教師を依頼するケースは少ないと思いますので、どの程度改善するのか実際に指導してみたいところです。定期テストの学年一桁は確実でしょうが、その先を見てみたいですよね。
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