【中学受験】(2023年小5)夏期講習のマンスリーテスト結果

中学受験
この記事は約4分で読めます。

公開を忘れていた記事を今更投稿です。既にアップロードしたと思っていました。2週間くらい前の夏期講習のマンスリーテストのお話です。

夏期講習のマンスリーテストの特徴

夏期講習直後のマンスリーテストは皆さんの習得率が低いことを見越して例年難度が低いようですが、今年は特に表面的な難度を下げていたように思いました。その代わり少しアレンジを入れて初見に見える問題を増やし、解法暗記が主体になっている子を振り落とすような問題になっていたようにも思います。

結果的にかなりの良問だったのではないでしょうか。表面的な難度と正答率が合っていない問題も多く、全国学力テストの結果を見ているような気持ちになりました。今回は、一番重要度の高いであろう小5のテストについて思うところを書いておこうと思います。

夏期講習後の小5のテストには色々思うところが

中学受験において解法暗記がどのくらい浸透しているのかという点と、比を理解して使いこなしている子がどの程度いるのかという点が個人的に気になるところなので、ここについては定点観測的に見ていきたいと思っています。

解法暗記に舵を切りすぎると戻ってこれなくなるので中学受験はしっかり準備させてから取り組ませた方が良いと思うのですけれど、なかなかそういう取り組みをされていらっしゃるご家庭様は少ないようです。そのあたりの実際の塩梅が一番よく出るのが小5のテストかなと思って見ています。

小6になると勉強法がどうのとか言っていられなくなりますので、できるだけ小5までに対策することが大事になるのではないでしょうか。

正答率が中くらいの問題をつらつらと

問1の(7)の日暦算は正答率が34%でした。塾で詳しく説明されているように思うのですが、仕組みをきちんと理解していない子が多いので、注意すべき問題なのでしょう。私の生徒さんも確かに理解が浅かったです。

問3の(3)は角度を求める問題で正答率が23%。先月のマンスリーテストと同様に二等辺三角形を探すのがポイントでしたが、塾でやっていないのか忘れやすいのか、気付いていない子が多そうです。扱う時間がなくて授業しなかったなーと思いつつ。

問4の(2)展開図、(3)回転体は正答率が22%と48%。展開図は何度かきちんと書かせないと駄目な気がします。テクニックだけで解かせようとすると、正答率22%のような結果になるのでしょう。回転体は簡単かと思いきやコベツバで難度Bと判定されていて、実際にも正答率が半分と低くて驚きです。長く中学受験を担当していると、この辺の塩梅が分かるのでしょう。

問5は本来の実力が問われたと思います

問5は小問集合のような形になっていて、今までの勉強のやり方そのものが問われたように思います。時間も残り少なくなっていて焦っていた子も多かったでしょう。問5について、今までと違って今回大きく失点した子は、色々見直しをした方がいいように思います。

解法暗記していれば解ける(1)(2)(3)と、仕組みを理解していれば容易だけど類題を解かせてもらっていない(4)、類題はあったけど少しだけ捻ってある(5)で正答率が大きく違いました。解法暗記系の(1)(2)(3)の正答率が35%前後と高く、次点で(5)が18%、最後に(4)が4%なので、下手をすると9割くらいの子は解法暗記が主体なのだと思います。(中学受験のこの難度と分量を考えると仕方ないのですが)

難度と分量に対して与えられている時間が少なすぎるので時間を掛けて考える余裕がないのかもしれませんが、テスト後に振り返って解けないのなら、注視した方がいいように見えます。

求められる知識が少ない(4)(5)の方が解説する時も簡単だと思いましたが、実際はどうでしたでしょうか。(1)(2)(3)は全て比の問題ということもあって、間違っている子に届くように解説するとなると、ちょっと時間が掛かりそうです。

理解を優先するか、解法暗記を優先するか。中学受験においてこのテーマは永遠の課題となりそうです。

問6は比がわかっていれば瞬殺でした

問6は基本的に解かない子が多いので正答率は低いのですが、他のマンスリーテストとは違って、比を理解している子はかなり早く解けたのではないかと思います。

最初に解くウが13%で、(2)が3%というところを見ると、理解して解いている子もいるようですが、今の時点で比の理解まで届いている子は一割いなさそうです。ここから1年半でどこまで比の正答率が上がるのでしょう。比を理解しようとするのか、解法暗記でゴリ押しするのか、そちらも気になるところです。

理系に比の理解は必須と思います

比を理解してツールをして使えるようになると、覚える必要のある公式が激減して難関理系大でも最低限の才能で手が届くようになるので、理系を目指したい場合は今のうちにできるようにした方が良いのではないかと思います。テキストも明らかにそこを狙って作ってありますので、指導側の認識は同じなのだと思います。(解説が不十分に見えなくもないですが相当考慮して書いてますし、難度の低い問題もそれ必要だよねと頷けるものばかりです)

理系科目は特に勉強に対する意識と取り組み方が大事です。難問が解けるから大丈夫だ、などと思わないことが肝要でしょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました