【書籍】成績の上がらない理由が分かる本

お薦めの本や参考書
この記事は約5分で読めます。

タイトル「中学受験、算数の成績が上がらない理由」

中学受験と謳っていますが、受験するしないに関わらず
成績の伸びる子どもとそうでない子どもについて分かる内容になっています。

中学受験、算数の成績が上がらない理由 (impress QuickBooks)
中学受験、算数の成績が上がらない理由 (impress QuickBooks)
発売日:2014/06/06
セール価格:¥199

電子書籍なので試し読みもできます

電子書籍の本なのでAmazon(kindle)でしか読めませんが、
それだけの価値はあると私は思います。
試し読みをしてから購入されるといいと思います。

読むべきお薦めの単元

第1章 中学受験の算数とは

目次を引用します。

 ・中学入試は大学入試と同レベル
 ・中学受験の算数vs小学校の算数
 ・「算数で決まる」と言われる5つの理由
 ・算数でも数学でもない「受験算数」

私は受験後に成績が伸び悩む子が多いため中学受験否定派なのですが、
意味のある勉強をさせることができれば大いに役に立つとも
考えています。(それが難しいから私は否定派なのですが)

中学受験の難しさ、特異さの一覧がこちら

・意味のある勉強をさせる時間がないくらい試験問題が難しすぎる
・試験問題が特殊すぎるので点数を取るための勉強が必要になる
・点数を取るための勉強ばかりだと、学力を伸ばす勉強法が
 分からなくなって入学後の勉強で躓くことが多くなる

・受験で必死で勉強したのに一月も経つと解法の大半を忘れてしまう
・中学受験組の受け皿が少なすぎる
・中学受験に成功したからと言って未来が安泰な訳ではない。
 勉強はずっと必要。

という現実を予め知っておくべきと思います。

公立中の環境が荒れていて行かせたくないということでしたら
私立は非常に魅力ですから、一概に悪いとは言えません。
ただ、難関大学に合格するには国立や私立中学に入れないといけない
という空気に流されるのだけは止めた方がいいと思います。 

中学受験の算数の難易度は極めて高いです

・教科書を読み込んでも解けない中学受験の算数
・教科書をしっかり読み込んでいることが前提となる大学受験の数学
・東大生でも前提知識がなければ難しい中学受験の算数

2003年の東大入試数学の伝説の問題
「円周率が3.05より大きいことを証明せよ」

この問題を東大が出した意図を、
難しい問題が解けるだけの生徒を取りたいんじゃないと主張する
この問題の意図を、よくよく考えるべきと思います。

第3章 伸びない7パターンと対処法(必読)

この章だけでも読む価値があると私は思います。
成績が伸ばせない典型的なパターンがほぼ網羅されています。

目次を引用します。

・生活習慣がなっていない真由実ちゃん
・小学校レベルの計算力と読解力がない駿介君
・基礎知識が入っていない拓馬君
・復習テストでは点が取れるのに、実力テストでは取れない春奈ちゃん
・通塾が空気のようになっている萌ちゃん
・字が汚く、途中式を書かない将太君
・プライドが高く素直になれない芹香ちゃん

悪い例しか書いていないので物足りないと思われる方は
少なくないと思います。Amazonレビューにもありました。
こちらのレビューに勉強ができない理由の大半が詰まっている
ということを簡単にですがご紹介したいと思います。

Amazonレビューから引用します。

大まかに言って、「上がらない理由」(状況、症状、兆候)は書いてありますが、「どうすれば上がるのか」は書いてありません。

いろいろな特徴的ま教え子の話や経験を踏まえて、こういったことがありました。という話に終始。じゃあどうするの、にはあまり触れていないので、期待しすぎないように。

勉強できるようになる上で大事なことは、
どうしたら改善できるかを自分で考えて、
いろいろ試行錯誤して自分なりの答えを見つけることにあります。

一から十まで教えてもらってできた気分になっても何の実力も
つかないという事実に気づかないと、勉強ができるようにはなりません。

ダメなパターンがこれだけ丁寧に書かれているのです。
その逆をすればいいだけです。

それができないから困っているんだよではないのです。
それを自力でやらない限り実力はつかないよ、
そう思っていること自体が実力が無いことの証明だよ、
そう言われているのです。

ダイエットするには食事制限と運動しかありません。
それをしたくないからと目を背けている場合ではないのです。
そうやって現実から逃げているから痩せられないのです。

第5章 家庭でのサポート体制

目次を引用します。

・計算の管理
・ノートを見れば全てわかる
・返却されたテストの見どころ、扱い方
・丸暗記と腹落ちの見分け方

親御さんが添削する時に大事な視点が書かれています。

「丸暗記=勉強」だと思っている子は極々一部の天才を除いて
上の学年の数学で詰まるので、小学生の間に修正すべきでしょう。
反抗期に入った子に対して今までやってきたことを矯正するのは
非常に難しいですから、可能なら小学生の間に何とかすべきと思います。

小中学生時代に暗記に頼らない勉強法を行っていると高校に入って
から本領を発揮します。高校数学は多かれ少なかれ解法パターンを
暗記する勉強を併用することになるのですが、
それまで暗記だけに頼ってきた子よりも深くたくさん覚えられるので、
成績の落ち込みを最小限に抑えることが可能になります。

高校数学は中学数学の10倍は難しいと思った方がいいと思います。
そこに立ち向かえるかどうかは小中学生の時の算数・数学の考え方、
取り組み方で決まってしまう、そんな印象があります。
(もちろん、時間さえ掛ければ高校生でも十分挽回できます)

試行錯誤が、失敗することが大事です

失敗することが大事です。挑戦する事が大事です。
野球のイチロー選手も、無駄なことなんてないと、
遠回りすることが一番の近道だと言っていますよ。

勉強以外のことも一生懸命やりましょう。
それが本当の意味での基礎力になりますから。

コメント

タイトルとURLをコピーしました