【指導法】私の指導法。論理的思考力を伸ばす授業とは?

指導法
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私の授業は、論理的思考力を伸ばすことを意識して教えています。

論理的思考力というとちょっと大げさなのですが、
私の授業では「なぜそうなるのか」ということを
生徒さんの言葉で話してもらうことを基本として授業をしています。

短期間で点数を上げることとは相反するやり方なので
塾などでは好まれないやり方ですが、個人契約の家庭教師の方
ですと、意識されている方は少なくないと思います。

少し具体的に

算数の問題を解いて正解した、それだけでは
その子がちゃんと考えて解いているか分かりません。

  • どうしてその答えになったのか
  • どうしてその式を立てたのか

上の問いに自分の言葉で返答できることが
論理的思考ができていると考えて指導しています。
解法が複数パターンが出てくるのが望ましいです。

中学生どころか高校生でも言葉が出てこない生徒さんが多く、
それは問題の解き方を理解していないということを意味しています。

分からない問題だけを教えてほしいというご家庭様は多いのですが、
大体は何年も前の分野で躓いているため、問題の解き方を
教えるだけではその子の実力は伸びないというのが現実です。
ただ、その事実を知らない方が大半なので、なかなか伝わりません。

練習すれば小学生でもできるようになります

数ヶ月練習すると小学生でもちゃんと説明できるようになります。
そのため、論理的思考ができないというのは才能の問題ではなく
ただの練習不足なのではないかと感じています。

尤も、そうやって練習させてくれるところはほとんどありません。
教える方も教わる方も相当めんどくさいですから。
中途半端にできる子にこのやり方をやらせるとキレられるので、
生徒さんを選ぶというのもこの指導の難しさに繋がっています。

論理的思考を測る問いの一例

  • 三角形の面積の公式はみなさん言えますが、
    何故その式で求まるのかを言える生徒さんは極めて少ないです。
  • 同様に、台形の面積の公式の理由を言える方も少ないです。
  • 方程式で移項ができる理由を言える方はほとんどいらっしゃいません。

私のお試し授業ではこのあたりを質問して、
生徒さんの力量を見ることが多いです。

その場で少しでも考えて頂ければ何か言葉は出せるはずなのですが、
それでもほとんどの場合は何も返ってこないことが多いです。
つまり、問題を解く際に何も考えていないという現実が浮かび上がります。

論理的思考力を育てるには時間がかかります

算数や数学は思考力を育てる学問なのですが
学校では考えることを否定する授業になっていますから、
こういう結果になります。残念ですが成績が伸びなくて当然と思います。

ただ、実際にこの指導法を採用するには難しい理由もあります。
考えさせると時間通りに授業が終わらなくなるでしょうし、
一時的に成績が落ちる子が大幅に増えるでしょう。
今の学校の先生方は授業以外のところで大忙しです。
これ以上先生に負担をかけてもいい結果は望めないと思います。

思考力を重視するように学習指導要領や受験問題は変わってきて
いますが、現場の指導や教科書はそうなっていませんから、
もうちょっと現実を見た方がいいような気もします。
「思考力を伸ばす」というお題目が、絵に描いた餅になってしまっています。

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