【コラム】小学校の負債は、中学で返済しきれない

コラム
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中学からでも何とかなるだろうと思っていらっしゃる方が
あまりに多いのと、私が記事を書いていると小学生の
うちに何とかしてくださいということを何度も書きたくなって
しまうので、一度記事にまとめることにしました。

別記事からの抽出、加筆になります。
カテゴリ分け、もう少し考えないと。

負債の大きさ、意識できていますか?

中学で平均を下回っている子は小学校の段階で
数百時間単位で遅れていますから、
ちょっとやそっとで改善することは叶いません。

数百時間???と思われる方もいらっしゃると思いますが、
正直これでも少なく書いているつもりです。

年間授業数は1科目100~120時間ありますので、
4科目で一年サボると400~500時間、
実際は小3くらいで止まっている子が相当数
いらっしゃるので、、、と考えると、恐怖ですが事実です。

分数や文章題がだいたい全滅、
解けるだけで仕組みへの理解はゼロ、
速さや単位はナニソレ状態、
漢字は小4くらいまでがかろうじてというのが
この辺の地域の平均の水準のように見えますので、
実際は軽く1000時間は遅れているのが普通の
ような気がしますけれども。

実際はそれに自学で身につく分もゼロ勘定ですから
もっと遅れが発生しているのですが、
よく勉強する成績のいい子を見ている先生が多いので、
こういうお話はあまり聞きませんよね。

小学生のうちに取り組んで頂きたいこと

小学校の段階から毎日少しでいいので
座って何かに取り組む、本を読む、
親子できちんと対話する、言葉を省略しない、
そんな取り組みをして頂きたいと思います。

本が読めない、言葉の意味を正しく捉えられない、
この2つが重なると、相当密な指導をしても
改善には年単位で時間が掛かります。
正直、この水準の子を指導する時は、この大変さに
意識が向いていないご家庭様をお断りしているくらい
には難しいです。

ですが、普段の生活でそれを防ぐ手立てをしているか
どうかで予後が変わることが少なくないので、
できることは少しずつでも取り組むべきかと思います。

※あまり変わらないことも少なからずあります。
 普段の生活に問題がなかったら文章が必ず読める
 ようになる訳では決してありません。
 違和感を感じたら、医師に相談して検査しましょう。

ある程度以上本が読める子、
カードゲームなどをやってきた子、
そういう子達が挽回するのはギリギリ可能だと思いますが、
それは、言葉の扱いの最低限ができていることが多いこと、
考えることの下地ができていること、この2点が要因として
大きいように思います。

この下地を授業だけで作ろうとすると、
一体何年掛かるんだ?ということになりかねません。

私の授業では単元の説明以上に下地作りに時間を
掛けますが、そこまでやる先生はそう多くないと思います。
時間が足りないですからね。

中学から間に合う子は少ない

中学から頑張っても間に合いそうな子は、
この地域に関して言いますと極めて少ない印象です。

ある程度の学力をお子さんに与えたいと考えて
いらっしゃるのであれば、小学生の時期から対策が
求められる、そんな時代になってしまったように思います。

平均点ですら、今は大変ですよ。

平均点に届かせるのにどれだけの勉強が必要なんだ
という子があまりに多いので、世の平均がどこにあるのか、
私が迷子になりそうなくらいです。

今の学校の課題を見ていると、最低でも毎日1時間、
テスト対策で40~50時間、このくらいは時間を取らないと
対応できないように感じます。

中1~中2でこれができてようやくスタートラインなので、
ほとんどのお子さんが届いていないように思います。
田舎だと尚更ではないでしょうか。

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